新譜はこのブログでは書く気は無かったのですが、天才というのは現在においても生まれ続けているわけで、本当にいい音楽だったのならそれをあえて避けるということはかえって不自然だと思いましたのでご紹介したいと思います。
とにかくこの一枚は衝撃でした。
僕はこのCDを聞くまで”宇宙と繋がることが出来るテクノ”を作れるのはサブマージのURとかLOS HERMANOSあたりのデトロイトの闇を背負ったアーティストだけなんだと勝手に思っておりましたが、この白人3人組ユニットCobblestone Jazzは実にあっさりと”宇宙と繋がって”見せました。
もちろん彼らにそのような宇宙思想があるのかないのかそこまでは分かりませんが、生演奏主体の即興であること、テクノでありながら人を包み込むような優しさを含んでいること、暗く抽象的なフレーズを含むこと、これらはデトロイト・テクノのjazzやfunkなどの「全ての音楽様式を含む」というそれとほぼ同じであり、テクノの枠では収まりきれない思想めいた響きを持つ音楽であることは間違いありません。
Cobblestone Jazzの演奏は素晴らしいというほかありません。ミニマルテクノ・ミュージックの土台を備えていながら印象的で、抽象的なフレーズを奏で続けます。この音楽は体が自然に動き出すというよりは、じんわりと体内リズムに染み込んできて知らぬ間に聞いていることを忘れているほど人間に優しい自然な存在感を持っています。
「テクノを聞きたい」では無く「音楽を聞きたい」ときに聞き続け、ディスク2のライブCDはこの5ヶ月で30回聞いていました。このCDは間違いなく私の2007年ベストです。(次点はヴィラロボスのFabric38)
